遊化の森

「小周天法」 その8

 
◆「イメージ」の修練 ?
◆「天柱功」-体に空洞をイメージ
◆身体の中を気が流れる

これまで「小周天法」というサブタイトルで続けてきましたが、皆さん先刻ご承知
のように、これは私達が取り組んでいる「伍柳派」仙道では第二階の「煉精化気
(キ)」とよぶべき段階です。この段階では、いわゆる「小周天法」がメインにな
るので、判りやすく「小周天法」と名づけながら続けてきただけです。しかしこの
「段階」では確かに「小周天法」を修練することがメインの行で毎日でもメソッド
に従って修練するべきではありますが、必ずしも「小周天法」ばかりではありませ
ん。

以前に書きましたが、この「煉精化気(キ)」の段階では、意識的にイメージを駆
使した修練もいろいろやってみると、それは「気感」の強化に繋がり、「小周天
法」をさらに深化させることになります。「伍柳派」仙道では、段階が進むに従っ
て意識的に「イメージ」を使う行は減ってきます。むしろ「イメージ」の元である
「後天の神」を出来るだけ滅却することによって、人間が「胎児」のときに持って
いた「元神」「先天の神」と一体化する行に入っていきますが、この段階では意識
的に「イメージ」を駆使して「小周天法」を完璧なものにする修練を行います。


まず最初に「力を抜くこと」。それは前回書きましたが、力が抜けてくると意識の
働きが活発になってきます。頭で「イメージ」したことが「身体」に現れるように
なってきます。例えば「肩が重い」と意識の中でイメージすると実際に肩から力が
抜けてくる。同様に「丹田が温かい」というイメージを何度も繰り返していると、
意識的に「イメージ」しただけで「丹田」に温感が出てくるようになります。


そういう段階になると、意識的に「イメージ」を使って「小周天法」を修練する合
間に、いろいろな「方法」を試みることも大切です。それはサイドから「小周天」
の深化を手助けしてくれることになるからです。二、三の例を挙げてみましょう。
ただしこれらは別にオーソライズされた方法というわけでもありません。むしろB
級といえるかもしれませんが、私がやった中では意外とよい、印象に残る方法でし
た。修練にもその人に合う合わないの個人差がありますので、あくまで参考までに
受け止めてください。


ひとつは私が仮に「天柱功」と名づけた方法。「仙道」を始めた頃、最初は寝る前
に寝床の中で横になりやっていました。寝ながらやっていると、家族には気付かれ
なくて済むし、そのまま眠ってしまえる。それより実は「仙道」の前に「自律訓練
法」を布団に横になりながらやっていたので、その延長でした。方法は身体から完
全に力が抜けた段階で、自分の身体の中心(天頂から腹部にかけて)に太い「空
洞」がパイプのように出来ていることを想像します。そしてその中を「気」が天頂
から腹部に流れている状態をイメージします。何度かやっていると、本来中に詰ま
っている脳・胸・胃・腸など内臓が何も無くなって自分の体の中が骨格や表皮だけ
の「空洞」になってしまいます。そして「意識」をかけると「気」が天頂から入り
込んできて腹部に達する。そして「意識」を切り替えると「気」は今度は下から上
に上っていく。それを何度も修練しているとほんとに「気」はそう流れ始めます。
実際、私が布団での横臥スタイルでの修練をやめて、座りタイプの修練に切り替え
た時、それをやるとどうもうまくいかない。気がつくと、「気」はいつもの癖で横
に流れていたんです。また座って何度かやると、今度は縦に身体の中の空洞を流れ
るようになりましたが、、、。この方法は「気」を塊として捕らえ、身体の中に受
けたり出したりするわけですが、最初「イメージ」で誘導しながら、実際にそうい
う実態ができてくる、「意識」の働きのひとつの例だといえます。
by yuugean | 2002-09-29 17:07 | 内丹法を修練する
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