遊化の森

 「築基」まとめ 続         

    
 ◆「気」を導き循環。
 ◆「精」を鍛える。
 ◆「錬己」の大切さ。

 アメリカがイラク攻撃をどうしてもやりたいらしい。東南アジアの米軍基地では
その準備態勢がもう出来上がっているといいます。おそらくアメリカはイラクにい
ちゃもんをつけ、攻撃の口実をつくります。あるいは昔のCIAがやったように、
何らかの仕掛けをやる。反フセイン勢力を動かして反対運動を起こすとか。

これと似た話は歴史上いっぱいありますが、日本人にとってなじみの深いのは「大
阪夏の陣」です。このきっかけは豊臣秀頼―淀君母子が方広寺に寄進した鐘の銘を
めぐってでした。「国家安康」という文字に徳川方がいちゃもんをつけ「家康」を
両断しているといったのです。それが天下分け目の戦いのきっかけでした。おそら
く今後アメリカも同様の「やらせ」をやるでしょう。もう「イラク戦争」に向かっ
て米軍は動いているのですから、、。ブッシュ政権になって果たして米国民は幸せ
になったのでしょうか?星条旗に対する愛は増えたかもしれませんが、果たしてそ
れが彼らにとっての幸せなんでしょうか?いつまた米国内でのテロが起こるか予測
できないなかでの幸せというのはあるのでしょうか?ブッシュの背後にはヒースト
ンなどを本拠とする産軍複合体がいて応援していることは知られていますが、彼ら
はミサイル1本が事業に関わってくるのですから、ブッシュもまたあえてやらざる
を得ない。本当の賢者であれば、たとえ後援者の意向といえども、世界の意思を優
先するはずですが、そんな配慮をすることががブッシュの狭い脳では無理でしょ
う。

さて今度こそ「築基」の最後です。最後に一応このHPの伍柳派仙道「テキスト」
から「築基」の行についておさらいして見ます。

内丹の築基(基礎をつくる)段階では、人体の生理機能の衰えを補足し、同時に任
脈・督脈と三関の経路をとりあえず通じさせ、気や熱が体全体を通るまでにして丹
を煉り薬を運ぶ準備をします。病気治療や健身のための気功療法もすべて築基入手
工夫に属します。今日医療に用いられる気功のほとんどが内丹の築基段階の道術が
変化したものです。「気」を導き循環させるだけで、玄関も開かず、薬物・火候・鼎
器もないのが築基です。

内丹法の築基段階は、まず部屋に入って静かに座ります。身体を調え、心を調え、
念を止めて竅(特定のつぼ)に意識をかけ、リラックスして、静かで自然であるよ
うにし、心と呼吸が助け合うようにします。

 内丹法の第二段階の「初関仙術」は「精」を煉ることであり、人間の性機能を煉
ることからはじめます。だから築基段階ではまず精を補い、性機能が健全であるよ
うにします。「精」は内丹功の土台であり、「精」を保ち腎(腎臓ではなく精に関
わる器官)を固めることは最も重要なことです。

その方法は、舌の先を上顎の天池穴に付け、唾液が生じるのを促し、唾液で精を補
います。精が枯れ陽が萎えてしまった老年の人にはこの方法は無理なので、性功の
入静を用いて命功が動き出すのを待つ方法を用いて真陽を喚起します。まり静が篤
くなると真陽を芽生えさせて「玄関一竅」が開くと、丹功の仙術を行うことができ
ます。精を補い精を生じる「陰気」という竅(特定のつぼ)は、非常に重要。この
竅は会陰のことである。「陰気」のつぼは上は天頂に通じ、下は湧泉に達している
重要なつぼなのです。

真陽が生じる時に、この穴の経過に従って薬を生じ薬を採ると、腎機能と内分泌の
作用を調節することができます。内丹家は精が人間の生命の本であると考えていま
す。バイタリティーにあふれているかどうかということは、生理的には性機能が健
全であるかどうかということです。青春を取り戻し、老いた者を若返らせ、白髪を
黒色にもどし、歯は落ちて生えかわる、これが内丹学の追求する目的です。

 「精」「気」「神」の三つは人間の生命を維持する「三宝」であり、築基の修練
はこの三宝を補足することです。精が満ち、気が足り、神が旺盛であるようにし
て、その3つが完全であるようにするのです。「精」が満ちていることは歯に現
れ、「気」が足りていることは声に現れ、「神」が旺盛であることは眼に現れま
す。築基が完成すると、歯は健全で、声はよく通り、目には光があるようになりま
す。これは生命力が旺盛である証拠であり、内丹を修練できるようになったという
証拠です。

 まず第一段階は「煉己」。つまり、煉己は心性に対する修練のこと。修行者は部
屋に入ると、外的には目と耳を閉ざし、内的には何も考えず、怒りを戒め欲を防ぐ
ようにします。一切の雑念を消し、識神(知性・理性)を退かせると、元神が再び
現れ、本来は何の兆しもない「真意」といわれる状態が回復します。

仙道の一派・北派では性を煉ることを第一に置き、築基の最初に修練します。なぜ
なら「心」が清浄であり常に落ち着いていることが、今後の各段階の修練を深めて
いく時に大変に重要な要素となるからです。心が安定し,清浄であると今後の行は
どんどん進み深まっていきます。

実際には、心を煉ることは終始一貫して重要な修練です。仙道修行で生まれつき
「上等根器」といわれる感情に左右されない人は、はじめから己を煉って虚に還り
ます。虚であれば優れた働きがあるので、急速に進む方法に徹して、直ぐに「無
為」という最高の境地に入れるのです。しかし、私情に左右される多くの人はゆっ
くり進む方法を用いなければなりません。まず怒りを懲らしめ欲を塞ぐことから始
め、心を練って怒りを懲らしめたり欲を塞いだりする必要がないようにします。や
がて、懲らしめたり塞いだりする念を忘れるようになると、煉己は達成します。

 煉己の目標は虚に帰ることです。虚というのは、純から静に変わり、静から影も
形もないものに変わり、頭の中に思考のない状態が現れることです。この時、虚霊
である「元神」がはっきりと静かに意識されます。
by yuugean | 2002-05-21 17:24 | 2002
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