遊化の森

テロ

 ロンドンでのテロがサミットと時を同じくしてあった。おそらく50人を超す死者がでることは必死の状態となっている。「サミット宣言」では「テロとの対決」が冒頭に盛り込まれた。しかし果たしてアメリカ9.11以来、欧米のトップ政治家達の共通語となっている「テロとの戦い」は平和を作り出す究極的な方法であるかどうか。
  9.11以来アメリカは「テロとの戦い」を実践し、アフガン、イラクに戦争を仕掛けいまだに「戦争」状態が続いている。イラクでフセインが倒された後も事態はイラクにとってもアメリカにとっても好転したとはいえず、イラク戦争ではアメリカ兵の死者100人台であったのに、その後の「テロとの戦い」で1000人以上のアメリカ兵がしんでいる。当初イラク戦争を始める当時、アメリカ首脳は果たして今日の状態を予想しただろうか。
  そうではあるまい。短時日に戦争はカタがつき、優良なイラク原油がアメリカの管理下になる。それが副大統領チェイ二ー一派の目算だったろう。その意味では、この作戦は完全に目算がはずれ、失敗だったはず。それを彼らは正直に認めようとせず、現在もまだイラクで「テロ掃討作戦」を続け、膨大な国費とアメリカ兵の生命を浪費している。「テロ」とはそもそもなんだろうか。イラクでアメリカに立ち向かっているテロリスト達もまた自分達には正当な理由がって「イラク」のために戦っているはず。
  一人が死ねば、別の10人が銃を持って立ち上がってくる。それが「テロ」でその意味で「テロ」を根絶やしにすることなど出来ない。イスラエルと隣国パレスチナとの長く終わらない戦いを見てもそれはわかる。イギリスとアイレ・テロとの長い戦いも「対話」によってしか「テロ」は終結しなかったではないか。
  9.11の時「アメリカは暗黒社会になる」と私は書いた。アメリカ社会がもっている「緊張感」はさらに高まり、相互不信が拡大、現在は決して「癒される」ことのない魅力のない社会となっているかに見える。朝4時起床、コーヒー沸かし「坐忘」。これはいつも通り。大切なのは早く「無為自然」状態をつくりだし、維持し続けることがますます大切なようになってきた。「出神」と「収神」も「無為自然」のうちに始まり「無為自然」のうちに終わることが理想的であると思う。「無為自然」の状態が出来てくるまで待つこと、何度も試すこと、それによって「無為自然」の状態が生まれてきて、その状態の中で「出神」と「収神」を行う。「遊歩」もまたしかり。そうすると「陽神」はひとりでに動き出し、ひとりでに出入りする。
by yuugean | 2005-07-09 19:41 | 2005
<< 収神の大切さ 再び無為自然 >>



遊びをせんとて生まれける  学びせんとて生まれける

by yuugean
カテゴリ
以前の記事
フォロー中のブログ
メモ帳
最新のトラックバック
ライフログ
検索
タグ
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧