遊化の森

「煉キ化神」或いは「大周天法」 その7



◆「十月養胎」
◆「移胎」
◆「上丹田に移す」

こうして「煉キ化神」の段階ももいよいよ、最終段階に入ってきました。これま
で「大薬」を下丹田にいれ、下丹田に「胎」を作り、次いで「下丹田」から「中
丹田」に「胎」を上げてきました。そうすると、やがて「避穀」現象や「真息」
、「胎息」がはじまってきます。私は先の「大薬」についで、この「胎息」とい
う二つの「験」が「仙道内丹法」の今後にとって、大変重要なポイントであると
考えています。「大薬」は、「内丹」を形成する為に欠かせない「験」(具体的
な現象)であって、それは決して「イメージ」(たとえば「光」のような)で形
成するべきではないと考えています。「イメージ」では実際何でも出来てしまい
ますが、それはあくまで「識神」の働きであって、この「第三段階」以降はむし
ろ「識神」(イメージ)を働かせず、抑制することで、「元神」の働きを呼び覚
ますべき段階だからです。「胎息」も同様です。「胎息」も一時的には、単純
な「瞑想」に集中する事で、そういう現象に似た状態を作り出すことは可能で
すが、速成で出来上がったものやがて消えます。やはり「十月養胎」の中で時間
をかけ、「身体」と同時に「意識」を鍛えながら徐々に到達するという態度が必
要です。今後「内丹法」を進めていく上で、この二つは本当に重要な「要素」な
ので、規定どおり作り上げていく事が必要です。なかなかその「験」が現れてこ
ないと、つい「便法」や「頓法」を適用し「イメージ」で作ることに走ったりし
ますが、それは出来た積りでいても、将来消えてなくなる「幻胎」をつくってし
まう結果になります。
さて、「十月養胎」の中で、それぞれ三ヶ月ぐらいかけて「下丹田」「中丹田
」「上丹田」で「内丹」(聖胎)を「温養」していきますが、それは基本的には
以前申し上げたような「包括的な守意」ともいうべき「温養」の方法でやります
。あまりある部分のみに意識を集中させないで、包括的なぼやーとした感じの集
中を行います。これは、この頃になると「意識集中」にも熟達して、一箇所に集
中すると「熱」を持ってくる可能性があるかではないかと思っています。あくま
で「内丹」(聖胎)を固める事が目的なので、一箇所への集中はふさわしくない
のです。そして三ヶ月ほどするとまず「下丹田」から「中丹田」に「聖胎」を上
げる「移胎」を行います。「下丹田」に少し意識を集中すると何となく「スライ
ム」状のものが意識の中に見えてきます。それを「下丹田」から引っ張り上げる
ように「中丹田」に入れます。しばらく意識をかけて「中丹田」に上げるよう意
識で引っ張りますと、「スライム」状のものが上がっていくのが、意識の「目」
に感じられます。それは本当にゆっくりとしたペースで上へ上がっていき、やが
て「おしまい」という感じに「スライム」状のものが切れます。これで「移胎」
は完成です。「下丹田」から「中丹田」はある程度繋がっており、直線的なので
、それほど苦労はいりませんが、問題は「中丹田」から「上丹田」に上げる時
です。「中丹田」から「上丹田」の間には、胸―咽喉―鼻腔―額などの器官が繋
がっています。しかも経路はせまく、曲がりくねっています。そこで私は試行錯
誤の後、ひとつの方法を思いつき実行するとうまく行きました。これもやはり「
意識」で引っ張り上げるのですが、「中丹田」に感じられる「聖胎」のスライム
状のものを、気管などに引っ張り上げて、まず「額」に衝突させるように強く引
っ張り上げます。その後に「黄宮」(脳内)に移動するという二段階法でやると
うまく行きました。「移胎」がうまくいったかどうか、「意識」を使ってやる行
為なのなかなか判りにくいと思いますが、「移胎」の後やがてしばらくすると「
大薬」(聖胎)が移動した「丹田」がじりじりと肉を焼くような感じになってき
てそれが2-3週間続くので、「移動」に成功したということがわかります。そ
ういう具体的な目に見えたり、体に感じたりする現象が現れてくるために、仙道
を続けられる勇気がわいてくるのだと思います。
by yuugean | 2003-11-01 06:32 | 内丹法を修練する
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