頂門開
はや六月、五月の、なんとなくけだるい感じの気候も移っていって、梅雨待ちの、雨を含んだ大気の様子が感じ取れるこのごろ。「修練」は確実に前に進んでいると思う。というのは「坐忘」の感じが、四月ぐらいからさらに深化してきて、「統覚」感が一層強まった。ただ瞑目して、何も足さず引かず、じっとしていると自然が体内と周辺で動意を示し始め、仏教で言う「妙法」という状況が、ごく自然に出て、それがずっと続いている。それが常時という気さえしてくる。その状態のなかから、「天地呼吸」「大周天」を前段階として「天花乱墜」「五気朝元」「三華聚頂」「出神」「収神」と続いていく。「天花乱墜」もそうだが、「五気朝元」もまた、伝統的内丹法では行われていたが、「伍柳派」ではあまり、表立ってはやらない感じがする。しかし、「伍柳派」よりも時代的に新しい、むしり現代の千峰系では「天花乱墜」「五気朝元」「三華聚頂」など伝統手法を取り入れている。私もいまはこの手法で修練しているが、これは「出神」などに際しての示唆が豊かであると思うからだ。さて、「五気朝元」の実際だが、そのまえに「天頂開」を行う。これは、「伍柳派」では「自然に開く」として多くを語らないが、私がいまやっているのは「天花乱墜」の後に、この項目をひとつ設けている。チベット仏教の「天頂開」に習ったもので、頭上の仏と修練者の体内とを結ぶ木のパイプを思い描き、その中を光が上下する様子をイメージ。これを五回ぐらい行ってイメージが出てくれば、「統覚」の中で天頂のハッチを開ける。「天頂開」は、その後の「五気朝元」「三華聚頂」をスムーズに運ぶための、ひとつのステップとして重要。
by yuugean
| 2006-06-10 17:29
| 2006
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